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ハードコア、メタルなどのデスボイスやスクリームと言われる叫び声のミキシングについてです。あまり記事を見かけることもないので書いてみました。

はじめに

デスボイス系のボーカルにもいろんな種類があるのですが、今回は比較的オーソドックスかなと思われる、スクリーム~グロウルあたりを対象にしたいと思います。

自分が出来るやつ、というところでもありますね。

参考:デスボイスの種類
http://chemicalvoice.com/2016/03/03/post-207/

ちなみに私の声だとこんな感じです。種類でいうとスクリーム系になるのかなと思います。

それでは本編に入っていきたいと思います。

EQの補正

まず鉄板ですがローカット。アナライザーで見て低域のピークより下はハイパスフィルターでカットしてしまってOKです。

それから、中高域~高域に美味しい部分があるのでちょっとブーストします。

2~4khz あたりの好きなところをブースト(私は 3khz あたりが好きです)、ざらついた刺々しさがほしい場合は 8khz 以上をブーストします。

削る方向では、モコモコしている場合は 500hz 付近(400~600hz辺り)を落としてもよいと思います。

注意点としては、この辺りの補正のやり方具合は素材によって最適解がかなり変わってくるということです。

上記の参考音源だと、安物のダイナミックマイクでの宅録のため、元の録れ高いが良くありません。

ハイ落ちしてしまっていることに加えて着地としてミッドハイ辺りをピークにしたいため、高域のブーストを強めにしています。

余談ですが、同じ自分の声でもレコーディングスタジオでちゃんと録ったものに関してはローカット以外に余計な補正は必要なかったです。

歪ませる

デスボイスとかのこのタイプの声は、音作り/ミックス段階でサチュレーションやオーバードライブを加えてやると質感がぐっと出てきます。

発声の段階でも声を歪ませる的な表現をしますが(とりあえず自分はそうです)、それはまた別問題。

  • 質感が「それっぽく」なる
  • 抜けが良くなる
  • オケとの馴染みが良くなる

というメリットがあるので割と大事。

あとは何を使って歪ませるか、どれくらい歪ませるか、というところで着地が変わってきますので結構大事です。

所謂サチュレーション的に、エキサイターやテープシミュレーターを使うのも良いですが、加工感を出したい場合や素材が良くない場合はアンプシミュレーターなんかを通してしまうのもありです。

アンプシミュレーターを通してしまう場合はAmplitubeがおすすめ。キャビはバイパスして、ゲインは抑えめにしましょう。以下に詳しく書いています。

▶Amplitubeをプリアンププラグインとしてボーカルに使う

但し、下記項目との兼ね合いで歪み専用のプラグインは噛まさなくてもよい場合もあります。

リミッター/マキシマイザーで潰す

はい、実はこれが今回の肝になります。

私が独学で編み出した一番有効な手段だと思っています。リダクション量10db以上とかで、リミッターやマキシマイザーに極端に突っ込む感じ。

これの何が良いかというと、

ダイナミクスが均される

この手の音は、ダイナミクスがほぼ必要ないので良い感じです。地獄の手コンプ作業は不要になります。

抜けがかなり良くなる

RMSがブチ上がるのでそりゃそうなんですが…。

この手のジャンルって、特にアンダーグラウンドなものほどボーカルを小さめにする傾向がある中で、埋もれ気味のバランスでもしっかり抜けてくれるようになります。

轟音の中でやや埋もれ気味だけどしっかり聞こえてくる絶叫はカッコ良いですよ。笑

歪む

当然突っ込み過ぎることで歪みが発生しますが、上記項目の通り歪みが欲しいので、これが狙いにもなっています。

WavesのL系(個人的には特にL1が好き)やDeeMaxなど、過度なリミッティングによる歪みを積極的に狙っていけるマキシマイザーをエフェクトとして使ってしまおうというわけですね。

その他

定位はモノラルで良いと思います。

帯域的にはスネアと被りやすいので、それぞれの美味しい帯域やピークの部分をずらしてやりましょう。どうしても厳しい場合はスネアを少し右か左に振る感じにすると良いです。

まとめ

あまり資料がないのでほぼ独学ですが、私はこんな風な考え方で処理をしています。プロのエンジニアの方などが見たらどう思うのだろうという気はしなくもないですが…笑

下処理として最初にコンプを入れることも多いですね。その場合は1176系が好きです。

シンプルにまとめると、基本的な処理の考え方は他のパートと一緒で、あとはリミッターでぶっ潰す、というところですね。笑

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