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DOTEC-AUDIOの看板マキシマイザー、DeeMMaxとDeeMax。どちらもレバーを上げるだけの簡単操作で音圧をいい感じに上げることが出来る良品ですが、この2兄弟の特性はそれぞれどう違って、どう使い分けるべきなのでしょうか。私が使ってみた感想を踏まえてレビューさせて頂きます。

DeeMMaxとは

公式より引用します。

DeeMMaxはマスタリング専用に設計したラウドネスマキシマイザーです。
独自設計の倍音処理により、ミックスバランスを保って圧縮による音のくもりなどを回避し、明瞭に音圧を上げることができます。

マスタリング専用設計という事で、マスタートラックに挿すことのみを想定して作られていると思われます。

基本となる、音圧を上げるレバーと、Softnessという、トランジェントを保ちたい時に上げるツマミが用意されています。

登場は2018年で、こちらの方が後発です。弟。

所感

非常にクリアですっきりと音圧を上げることが出来ます。原音の質感がかなり保たれる印象があり、この辺は後発だけある感じはします。

レバーが50%を超えた辺りから歪みが加わってきて、60%を超えるとあからさまに音が変わってきます。

個人的にはマスターで音圧上げまくってパツパツになっている音はあまり好きではないのですが、その点Softnessツマミが非常に優秀に感じられました。

また、Softnessもレバーも大きく上げると、オーバークリップ的な歪みとはまた違ったハードコンプのようなパツパツ感が出てきます。

マスタリング用という事で、音質は良好ですが、レイテンシーがそれなりに大きいです。私の環境では30msでしたが、確かに他のトラックには使えない数値ですね。

販売価格5000円ですが、何万円もするプラグイン並みに音が綺麗な感じがします。

DeeMaxとは

こちらも公式より引用します。

DeeMaxは高音質かつ動作が非常に高速な、プロ仕様のラウドネスマキシマイザーです。

  • 過度に上げることにより太いサチュレーションを与える事が出来ます。
  • 高音質かつ動作が非常に高速なためライブでの使用にも適しています。
  • TURBOスイッチをONにすると、パンチ力を重視したサウンドになります。

サチュレーションを推していることや、ライブでの使用にも適しているとのことで、DeeMMaxとはベクトルが違うように感じられますね。

特にTurboボタンなどはDeeMMaxのSoftnessとは真逆のコンセプトであるように感じられます。

こちらは登場は2015年で、兄ですね。

所感

レバー30%くらいまでは、原音に影響を与えずにキッチリ音量が上がっていく印象です。

そこからさらに上げると歪みっぽくなっていき、こちらも60%を超えるとあからさまになってくる感じがします。

レバーを上げていった時の歪み方ですが、DeeMMaxほど明瞭ではなく、少し籠るというか、音場が狭くなる感じがあります。ただDOTEC-AUDIO製品全般に言えることですが、余計な味付けは一切なく、そういう意味では非常に明瞭です。

Turboスイッチを使用すると、かなりアグレッシブに、気持ちよく歪んでいきます。この感じは面白いですね。

それから右下の方にあるSafeボタンは、DeeMMaxでいう所のSoftnessに近い挙動をするようです。

こちらはライブの使用にも適している=つまりレイテンシーがありません。私の環境でも0msでした。そしてTurboスイッチのような音質変化を楽しめる機能が備わっており、半ばエフェクター的に使っていくことが出来るのがポイントかなと思います。

どう使い分けるか

以上の事から、DeeMMaxはマスタートラックでクリアに音圧を上げる用、DeeMaxは音質変化を狙ってエフェクター的にバスや単体トラックに使っていける感じです。

まあ公式で推している通りではありますが、使ってみてなるほどな、という感じでした。

DeeMMaxは音質変化を抑える方向で気持ちよく、DeeMaxは音質変化を狙う方向で気持ちよく、という感じですね。

DeeMaxのTurboボタンは、非常に気持ちの良いオーバークリップ系歪みを得られてとても良いです。ラウド系バンドサウンドなどでは、ブレイクダウン入りのドカーンっていう感じを、敢えてオーバークリップ感を加えることで迫力を増す手法がありますが、その辺りとかピッタリだと思います。

Safeスイッチは、一見あまり使い所がなさそうですが、各バストラックにマキシマイザーを挿してRMSを稼ぐ手法とか良いのではないでしょうか。

DeeMMaxは、前述の通りマスター1択です。

それから両者ともですが、音質変化の確認用にMonitorスイッチ(音量が変わらなくなる)がとても便利です。

まとめ

いかかでしょうか。

以前、DeeMaxをマスタリング用のマキシマイザーとして導入を検討して、デモを試した結果見送ったのですが、DeeMMaxの登場によって、DeeMaxに関してはエフェクターとしての活路が見出されていて、良い棲み分けが出来ていると思いました。

そして両者とも価格が安いんですよね。実売価格5000円で、既にDOTEC-AUDIO製品を持っていると1500円の割引もあります。つまり、2つ買うと実質8500円ですね。

そしてこまめにセールもやっていたり、私はキャンペーンでDeeMMaxをタダで頂いてしまいました。その件が下記。

▶DOTEC-AUDIOのMyDeeTipsに当選して、DeeMMaxを頂きました。

しっかり使用に耐え得るクオリティでありながら簡単操作かつ低価格で、プラグイン沼に陥りがちなDTMer文化に一石を投じているようにも感じられます。(勝手な解釈)

DeeFat、DeeWiderについても記事を書いていますのでこちらも合わせてどうぞ。

▶DOTEC-AUDIO DeeFat で、難しいベースの処理が一発!【レビュー】

▶DOTEC-AUDIO DeeWider シンプルイズベストなステレオイメージャー【レビュー】

商品情報