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ヤマハのエレキギターのエントリーモデル、Pacifica 120H をご紹介します。エントリーモデルのギターはメーカーやものによって粗悪品も多く、実は選ぶのが難しいジャンルですが、そこでやっぱりヤマハなんですよ。ということでレビューさせて頂きます。

PACIFICA 120H とは

PACIFICA は、YAMAHA が開発・販売しているエレキギターのシリーズです。

その中のエントリー(最廉価)グレードである PACIFICA 100 シリーズ、その中のハムバッカーを2基搭載したモデルが PACIFICA 120H となります。

PACIFICA シリーズ全体の中でもハムバッカーを2基搭載しているのは本機だけで、且つ裏通しの固定式ブリッジ、25.5インチスケールと相まって、PACIFICA の中でもダウンチューニングやメタル系に適しているモデルと言えます。

コスパモデル中心の PACIFICA の中でも最もエントリーグレードのギターにはなるものの、この要件を満たしているのは YAMAHA 全製品の中でも PACIFICA 120H だけとなっています。

価格帯は実売価格3万円前後。カラーバリエーションはナチュラル、白、黒、サンバーストの4種類で選びやすいです。

筐体の造りが良い

エントリーモデルのギター、いわゆる「安ギター」に良くあるデメリットとしてボディやネックに関して以下のようなことがあります。

  • ボディ材が謎材だったり品質が悪く、鳴りが悪かったり耐久性がなかったりする
  • ネックや、特にフレットの処理が甘く、演奏性が悪い、最悪怪我する
  • オクターブチューニングが合いにくい、弦高を下げるとビリ付きやすい

つまり、安いギターってハードウェア(筐体)部分の作りが良くないことが多いんです。コストを抑えた結果なので仕方ないとも言えますけどね。

この点、 Pacifica 120H に関しては、安くてもさすがは YAMAHA クオリティといったところで、全く問題ありません。

木材は、アルダーボディにメイプルネックという、この価格帯にしては随分と贅沢な仕様となっています。

処理が甘いようなこともなく、演奏性や鳴りも問題ありません。少なくとも弾いていて違和感を感じるようなことはないですし、弦高を下げても変にビリつきが強かったりすることもないです。

強いて言えばネックはエントリーモデルらしく丸太型で厚めではありますが、それでも質の面は担保されているという感じです。

ワンランク上のグレード、5万円~10万円未満くらいのクラスのギターにほぼ引けを取らないレベルでしっかり作られているという印象です。

ピックアップはイマイチ

電気系統の造りも悪くはないです。ザグリにノイズ対策の導電塗料こそ塗られていないものの、比較的綺麗に作られてはいます。

しかし、ピックアップの音は正直良くないです…。折角のハムバッカーなのに、あまり太さが感じられずに蚊の鳴くような細い音がします。ノイズは少ないですが、出力は低いですかね。

ヤマハらしく、あまり荒っぽさのない上品な方向性の音と言えば綺麗に聞こえますが、そもそもの音の細さも相まって面白みのないチープな音という印象は拭えないです。

この質感の低さ自体は、まあエントリーモデル相応といった感じで、同価格帯やそれ以下の製品の中でも際立って悪いというわけではありませんが、ここはあくまで入門用といった感じ。

使える音かというと、、ギターを始めて慣れるまでは良いとしても、良い音を出したいとなってくると微妙ですね。

リプレイスメント前提で使っていける

上述の通り、ピックアップの音は決して良くないですが、ボディやネックは価格帯以上にしっかりしています。

そして、2ハムバッカー、ロングスケール、固定ブリッジという、過激なダウンチューニングやヘヴィ系の音に相性の良いスペック。

ということは、リプレイスメント用のピックアップに交換して使うのには良いのではないでしょうか。

導電塗料が塗られていない件も、EMGなどのアクティブタイプなら関係ないですし、そうでない場合も、どうせ中を開けるならその時に塗ればOKです。

自動車の界隈では、スポーツカーだと改造することを前提にした簡素な仕様のモデルが売られていたりしますが、そんな感覚で使えると思います。安いしね。

かくいう私も、Pacifica 120H に EMG 81, 60 を乗せてゴリゴリ活躍してもらっています。総額でも5万円もかかってませんが十分な感じですよ。

※サムネイルの写真と撮った時間が異なるため色味が結構違っていますが、同じものです。。

まとめ

いかがでしたでしょうか。以上が私のレビューになります。

筐体はしっかりしているが、音はそれなり。

車に例えると、デザインや乗り心地や安全性は良好だが、エンジンはパワー不足、みたいな感じの製品ですね。

ですが上記で述べたように、筐体がしっかりしていれば、ピックアップは交換用がいくらでもありますので選択肢としては悪くないと思います。

とりあえず入門用として買って、慣れてきたらピックアップを交換してその後も使っていける、という感じ。

また、私のように用途や必要なスペックが決まっていて(ダウンチューニング用のギターでEMGを乗せたい)、その中でコストを抑えたいという時にも、要件がハマれば良い選択肢になり得ます。

総合的に見ても非常にコストパフォーマンスの高いプロダクトのように思えます。

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