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DTMerたるもの、ギターは打ち込みでも格好良く作れてなんぼです。少なくとも私はそう思って活動をしており、自演奏と打ち込みを使い分けています。そんな私の視点から、打ち込みギターを格好良く作るためのおすすめソフトを紹介します。

打ち込みギターのすすめ

大事なことなので2回言いますが、DTMerたるもの、ギターは打ち込みでも格好良く作れてなんぼです。

DTM においては敢えて打ち込みを用いることにもメリットがあるからです。

恐らく、ピュアなバンドマンには打ち込みは認めないとかフェイクだとか言われると思いますが、バンドマンは形にこだわる場合が多いし、DTM に理解のないバンドマンが DTMer の作品を好んで聴くこともあまりないと思いますので、そういうのは無視しちゃってOKです。その辺りについて掘り下げた記事は下記。

大切なのは納得のいくものが作れるかどうかです。

というわけで格好良い打ち込みギターを作れるギター音源を紹介していきます。

私自身の経験を基に書いていますので、エレキギターかつラウド・メタル系の考慮が中心ととなりますが何卒宜しくお願いします🙏

Vir2 – Electri6ity

ギター音源の金字塔と言われる、大容量・多機能・高品質のギター音源と言えば、vir2 社の Electri6ity です。(エレクトリシティと読みます)

圧倒的なサンプル収録数で特殊な奏法を含む様々なギターの奏法を再現可能です。

多くのギター音源は、サンプルを収録したギター毎に1商品となっていますが、Electri6ity は複数のモデルを収録した総合ギター音源となっています。

収録モデルは、ストラト、テレキャス、レスポール(ハムバッカー、P90)、リッケンバッカー、ES335…と、伝統的かつ各方面の代表的なギターを網羅している感じ。なのでこれ1つあればギターが絡む多くのジャンルに対応出来るんですよね。(何故か商品イメージに使われているグレッチは入っていませんが)

設定や奏法が膨大なので覚えるのが少し大変ではありますが、AI による自動調整機能や内蔵アンプシミュレーターなど初心者に優しい仕様も搭載されています。

古い音源であるものの、今なおギター音源界の王者と言えるでしょう。

個別レビュー記事はこちら。

Impact Soundworks – Shreddageシリーズ

古くからメタル系に特化したギター音源をリリースしていた Impact Soundworks の Shreddage シリーズ。個人的には一番好きなギター音源です。

過激なダウンチューニング対応の音源や7弦ギターの音源をいち早く開発していたシリーズです。昨今は他社音源の選択肢も増えてきて唯一無二の存在ではなくなってきたものの、エンジンが3代目になって熟成が進み、アンプシミュレーターも内蔵になりました。

出音は重厚で、多弦ギターらしい硬質で Djenty な質感の再現度も高く、ヘヴィギターを鳴らしたいならまず持っておくべき音源だと思います。

収録モデルは Ibanez、PRS(多分)などの選択肢がありますが、モデルごとに別製品になっているためお値段もお手頃です。

また最近はメタル以外の用途にも使えるストラトキャスターやホロウボディのモデルも出ていて商品展開も広がってきています。

個別レビューはこちら。

Prominy – V-Metal

メタル系特化のギター音源と言えば、Prominy の V-Metal も有名です。

ESP が作っている、Children Of Bodom の Alexi Laiho モデルのギターをサンプリングした音源になります。EMGピックアップ搭載でドロップCチューニングという、典型的なメタル仕様ですね。

モダン化して以降のチルボドらしいザクザクとした刻みが気持ち良く、2000年代くらいのモダンメタルサウンドにピッタリだと思います。

ただ、とはいえドロップCまでしかダウンチューニング出来ないので、より現代的な Djent などには対応出来ないのが玉に瑕ではありますが、用途が合えば Prominy クオリティの圧倒的な質感・操作性を是非体感してください。

Prominy – LPC / SC

同じく Prominy から、レスポール音源の LPC と、ストラトキャスター音源の SC を紹介します。上記の V-Metal も含め、用途に合わせて選ぶと良いでしょう。

Prominy 製品は、Electri6ity をも凌ぐ圧倒的なサンプル収録量で、ギターという音のバリエーションが無限にあるといっても過言ではない楽器の、考えうる殆どのパターンを収録している、とても気合いの入った音源です。

容量は60GBとかそういうレベルなのですが、単体モデリングの音源でアンプシミュレーター内臓も無しなのにそんな感じです。それだけサンプルに拘っているということです。

ストレージ容量がかなり必要なのとお値段も高めですが、拘りたいなら是非。古い音源ですが今もリアリティは最高峰ではないでしょうか。

Ample Sound – Ample Guitarシリーズ

ここ数年で話題になってきた感を感じる Ample Sound のギター音源です。

モデリング毎に個別商品となりますが、様々なタイプのギターをモデリングしており、欲しいギター(音源)がきっと見つかるはず。アコギも充実しています。少ないですがベースもあります。

レスポールやテレキャスターなどの定番から、ESP Ecripse や Schecter Hellraiser などのメタル系の商品もあって選んでいるだけでも楽しいです。

やや打ち込み臭くなりやすいものの音の素性は良いですし、アンプシミュレーターやエフェクト内臓、リフ生成機能もあったりと初心者フレンドリー&DTMer フレンドリーな設計も良い感じです。Guitar Pro のデータを読み込んで演奏出来るのも面白いです。

レスポールモデルの Ample Guitar LP の個別記事を書きました。シリーズ共通の機能についてもレビューしています。

Musiclab – RealLPC / RealStrat / RealEight

老舗のギター音源デベロッパーの一角である Musiclab は、Real〇〇といった商品名で収録モデルごとのギター音源を販売しています。

RealLPC はレスポール、RealStrat はストラトキャスター、RealEight は8弦ギター(多分Ibanez)です。他にアコギやリッケンバッカーもあります。

やや地味な立ち位置ですが非常に扱いやすく無難で、お値段もリーズナブルです。5世代目になって音質も良くなりましたね。個人的に GUI の扱いやすさは Real シリーズが一番好きですね。

6弦ギター音源でもバリトンチューニングモードという機能で実質 LowA までダウンチューニング出来るのも素晴らしいです(笑)

Fujiya Instruments – Junk Guitar

フリー音源から始まった Fujiya Instruments の Junk Guitar。

STR Guitars という国産高級ギターメーカーのレスポール系のモデルをサンプリングしている音源です。

ハムバッカーなので歪みや太めの音が良い感じですね。かつ軽快さもあり、特にロック方面だと気持ちの良い音が作りやすいと思います。チューニングが2音半下げ LowB まで対応しているのもありがたいです。

また Junk Guitar は扱いやすさに強みがあります。ギター音源って、ギター特有の奏法や表現を再現するために操作が複雑になりがちなのですが、そこをうまいことシンプルな操作に落とし込んでいるのが素晴らしいですね。

Orange Tree Samples 各種

ちょっとマイナーな存在で私も最近知ったのですが、Orange Tree Samples という良質なギター音源を開発しているデベロッパーがあります。

商品展開は、上記の8弦ギター音源「Evolution Dracus」を始め、結構幅広く展開されています。レスポールやストラトはもちろん、アコギやベースも充実していますね。

アンプシミュレーター内臓で2万円を切る価格帯で、Ample や Shreddage が競合になる感じですが、その中では一番クセが少なく扱いやすいのではないかと思います。

個人的には GUI の雰囲気が結構好きです。

Three-Body Technology – Heavier 7 Strings

ヘヴィ系ギター音源ということで紹介しておきます。

Heavier 7 Strings は、 Three Body Technology 社から出ている 7弦ギター音源です。1音下げ LowA までの対応となり、Djent よりモダンヘヴィネス・モダンメタル系7弦ギターな印象があります。

デモ音源、デモ動画を視聴する限りでは、操作性は良さそうなものの音はもう一歩かなという印象なのですが、頻繁にアップデートがされているようなので今後に期待したいですね。

UJAM – Carbon

UJAM というデベロッパーから2019年に出た Carbon は、バーチャルギタリストと称してフレーズを提案してくれるという、他の音源とはちょっと変わった趣きの製品です。

例によって8弦ギター音源ということでヘヴィ系対応なのも良いですね。

音に関しては、紹介動画を見れば分かる通り、良くも悪くも全くリアルな感じではなくデジタルな方向に色付けられています。ギターというよりはシンセでギターの音を作った感じに近いですかね。

デジタルロックやエレクトロニック系の曲にギターを入れたい場合などに使うと良さそうです。またはバーチャル機能だけ使って他の音源に差し替えるのもありでしょう。

まとめ

ギター音源って昔はあまり良いものが無く、選択肢が非常に限られているイメージだったのですが、少しづつ選択肢は広がってきています。

その一方で、Electri6ity や Prominy 製品など、昔から強い音源は今も強いですね。

何を買うべきかについてですが、自分の用途に合わせて買えばOKです。

ヘヴィな音がほしければ Shreddage シリーズがオススメですし、良く分からないけど色々使いたい感じなら、汎用性の高い Electri6ity や、扱いやすい Real シリーズや Junk Guitar などが良いかも知れません。

Ample Guitar や Orange Tree Samples から自分が持っているギターや実機で欲しいと思っていたギターを探すも良いと思いますし、敢えてデジタル感の強い Carbon に行ってみても良いと思います。

打ち込みギターの世界は、楽器を演奏する楽しみこそ無いですがこれはこれでとても楽しい世界ですよ。

DTMer なら打ち込みギターの良さをうまく利用していきましょう。

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