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DTMではギターも打ち込みで曲を作ることが出来ますが、打ち込みギターの使い所って、なにもギターが弾けないことをカバーするだけではありません。今回はギターが弾けても打ち込みを敢えて使うメリットや使い道をご紹介します。

ギター音源を敢えて使う意味

私自身バンドマンであり、ギターとベースは(多少ですが)弾くことが出来ます。

しかし、私が DTM や Lostmortal での活動をするにあたって、ギターの打ち込みというのは外せない大切な要素です。

それは何故かというと、打ち込みギターを使うことによるメリットが明確にあるからなんです。

打ち込みギターにはどのギター音源であってもプロダクトの性質上、実際にギターを録音するのとは明確に異なる特徴があります。それを活用して上手く使うことで、作曲も捗るし、作品のクオリティも高めることが出来たりするんです。

ということで私が実際にやっている使い道を紹介していきます。

仮オケづくりに使う

打ち込みギターに使うギター音源って、ソフト音源の一種です。

つまり、DAW のピアノロールに MIDI データを打ち込んでいくことで音が鳴る仕組みです。

ポチポチ打ち込んでいく作業にギター感はまるでありませんが、これのメリットとして、その場でフレーズを考えながらその場で記録出来るという点と、あとからいくらでも修正出来るという点があります。

作曲をする段階ではこれは非常に便利です。

ギタリストだと作曲やその仮オケを作る際にも自分でギターを弾いて録音するのが一般的かと思いますが、それだと後から直せないし、手元でフレーズを作り終わってから録音という手順になるため面倒だったりして、作業効率は良くないと思います。

作曲段階に打ち込みを用いることで、圧倒的に効率よく作業ができます。

自分で弾いたリフと重ねて使う

作曲の仮オケとして作った打ち込みのギタートラックを、ミキシング段階で再利用することをオススメします。

特にバッキングやリフのトラックで録音したギターに重ねて使うことで楽曲のクオリティを上げることが出来るんです。

ちょっとわかりにくくてすみませんが下記イメージのように、弾いたものを外側に2本、打ち込みを内側に2本の計4本重ねるのがオススメです。

このイメージを補足すると、上下の left & right トラックが弾いて録音したギター(LR100)、中央の left2 & right 2 トラックが仮オケ時の打ち込みを書き出したもの(LR75)です。ダイナミクスが全然違いますね。

打ち込みギターを重ねることのメリット

上記のようにギターを多く重ねることのメリットとして、ミックスに厚みを出す事が出来ます。

ここで内側に重ねるトラック、いわば重ねる用のサブトラックですが、これに敢えて打ち込みのデータを用いるのが良い感じなんです。それが何故かというのが以下。

時短になる

単純に、4本重ねる際に4回弾いて録音するの面倒くさいですよね。

かといって、1回録音してそのトラックをコピペして重ねてもうまくいきません。重ねるトラックはすべて別の波形データである必要があります。

4本中2本を、仮オケ時のデータを流用することで2回分レコーディングを省略できますね。書き出しを2回する必要はありますが、レコーディングするよりはよほど早いはずです。

ブレが少ない

ギター音源に限った話ではないですが打ち込み音源特有の特徴として、グリッドにはめて打ち込むことで、気持ち悪いほどに正確なリズムで演奏されることになります。

打ち込み音源だけでギターを完結させてしまうとこの正確さが逆に不自然になりがちなのですが、重ねる用途としては寧ろ正確な方が助かります。

というのも、人が弾くとどうしても細かなリズムのブレが発生します。2本重ねるくらいならそのブレがリアルな質感のために必要とも言えるのですが、4本など沢山重なっていくとどうしてもブレが積み重なってフレーズが崩れていってしまいます。

その点気持ち悪いほど正確な打ち込み音源は沢山重ねても大丈夫です。

輪郭を出しやすい

1番のキモはこれです。打ち込みギター特有のプレシジョンで解像度が高くバキッとした音質によって、フレーズの輪郭が出しやすくなるんです。

ギターのミキシングテクニックとして、輪郭を出すためにクリーン又は歪みを抑えたトラックを小さい音量で重ねる、というのがあるのですが、打ち込みギターはこの用途に最高にマッチします。

よって、重ねる際はメインのトラックよりも歪みを抑えてクランチ気味にするのがオススメです。

厚みも出しやすい

殆どのギター音源がプロが丁寧に録音したデータをもとに作られているので音質がリッチです。

音の解像度感、レンジの広さ、立体感、音楽的な太さといった「音質の良さ」を感じるのに関わる要素が、大抵の場合は DTMer の宅録では勝てないレベルかと思います。

そういった音源を重ねることでより厚みも出しやすくなります。

まとめ

いかがでしょうか。打ち込みギターは、ギターが弾けない人のためのもの、というだけでは必ずしもないんですよ。

今回紹介した使い道はまさに DTMer ならではといった感じですが、バンド系 DTMer にとってはギター音源はドラム音源並みにマストアイテムといっても良いのではないかとさえ思っています。

バンドサウンドなら弾いて録音したギターの音は質感的にあったほうが良いのは間違いないですが、打ち込みには打ち込みの良さがあるのでそれも活かしていきたい所です。使えるものは使って良い作業や良い作品作りに取り組んでいきたいですね。

また、ギター音源のオススメに関しては下記記事でまとめていますのでこちらも合わせて参考にしてみて頂ければと思います。

合わせてどうぞ

▶バンド曲を打ち込みギターで作るのはダメなのか

▶ディストーションギターのミキシング【メタル・ハードコア】

▶Spectrasonics Trilian レビュー【金字塔ベース音源】