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レコードの質感を再現するプラグイン、iZotope Vinyl を使ってみたので感想を踏まえて紹介したいと思います。オールドな質感というのは良いものですね。

iZotope Vinyl とは

自動ミキシング・マスタリングツールで DTM 界に革命をもたらしている(?)iZotope 社が公開しているフリープラグインです。無料です。

かなり昔から(15年くらい?)配布しているプラグインですが、2016頃に一度リニューアルされたみたいですね。

いわゆるLPレコード、ヴァイナルの音質を DAW 上で再現するものですね。一言でいうなら、通すとレコードの音っぽくしてくれるプラグインです。

レコードっていうのは↓コレですね。DJのターンテーブルに回っているやつ。カセットテープなどよりも昔からあるアナログの録音媒体です。正式名称はレコード又はヴァイナルで良いみたいです。

レコードの音とは

このようなアナログレコードって、今では一部の音楽マニアしか触れる機会がないと思います。

レコードの音と言われても分からん!という人も多いのではないかと思うので、私の中のイメージではありますがちょっと説明してみます。

かくいう私も現物は持っていないのですが、いつだかに某下○沢のレコードが流れるバーによく行っていたことがありまして、音質が結構印象的だったので覚えています。(その後Youtubeでレコードを流している動画を確認しましたが、記憶通りの音でした)

中低域が盛り上がっていて、テープなどと違ってコンプレッションもされておらずダイナミクスや奥行き感・空気感を保持したまま中低域が「ボォーン!」と出てくる感じです。

そして針の音や機会の音など、適度にノイズが乗ります。これがまた味になるんですね。

決してハイファイな音ではなく、アナログの真髄とでも言ったような音をしています。まあそりゃそうか。

iZotope Vinyl の音

iZotope Vinyl では、レコード音源特有のボォーンと出てくる中低域は再現できません。だってそりゃそうですよ。元々の素材やその録音環境が違うので、それは仕方がないです。

ですが iZotope Vinyl では、レコード特有のノイズを付加することが出来ます。そしてこれまたレコード特有のローファイ感も得ることが出来ます。

ちょっと使い方を見てみましょう。

GUI 左上の各種フェーダーでレコード特有のノイズや質感を付加します。ちょっと軽く説明すると以下のような感じ。

  • MECHANICAL NOISE
    ターンテーブルが回るときの物理的なノイズ
  • WEAR
    レコードの摩耗。上げるほどローファイに
  • ELECTRICAL NOISE
    レコードプレーヤーの電気回路から生じるブーというノイズ
  • DUST
    レコードの汚れで、針がゴミに当たるときのノイズ。所謂レコードノイズでイメージするもの
  • SCRATCH
    レコードの音飛び
  • WARP DEPTH
    レコード盤面のよじれ具合。上げると音もうねうねに

ここのパラメーターで適宜質感を付加していきます。

そして強烈なのが右下の「YEAR」です。

この「YEAR」でレコードディスクの年代を指定できるのですが、古くなるほど低域が削れていきローファイになっていきます。

これ古いものにしていくと良い感じにフィルターが掛かったようなエフェクティブな音になって気持ち良いですね。1930とかかなりシャカシャカですけど、WEARと組み合わせるといい感じに味があるフィルターサウンドが作れます。

逆に新しい年代にすると音が太くなってこっちも良い感じです。太くなりつつ、やや籠もる感じもうまく再現されていて、「アナログ感」はしっかり感じられる音です。

やや使いにくい部分も

元々が古い無料プラグイン故かちょっとしたデメリットもあります。

まず各種ツマミ部分がマウスで操作しにくいです。なんか一瞬でMAXになったり突然ふっ飛んでいってしまうw

それから、プリセットがありません。パラメータは全部自分で設定する必要があります。

vstplanet の動画を見るとプリセットが存在しているのですが、これは自分で作ったんでしょうかね…?落とせるところも見当たらず。

まとめ

iZotope Vinyl を紹介しました。いかがでしょうか。

結論としては「通すと音が良くなるテープシミュレーター」とは全く違う、「通すとローファイになるレコードシミュレーター」です。汚し系エフェクターと言っても良いかも。

さすがにレコード特有の空気感は再現できないものの、付加されるノイズや質感はかなりいい感じで、手軽にローファイなサウンドを作ることが出来ます。

さすが iZotope 、昔から良いものを作っているなと思いました。

DTM の命題とも言える「アナログ感の付加」。その引き出しの1つとして持っておきたいローファイ汚し系プラグインです。

おまけ

機能には関係ありませんが粋な遊び心があって素敵でした。

商品情報

こちらのページからダウンロードして展開、又は iZotope Product Portal からインストール出来ます。

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