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こんにちは。Lostmortal@DTMブログ (@lostmortalmusic) です。

DTMを始めるとぶつかる壁の1つに「コンプレッサー」があると思います。今回はコンプレッサーとは何?どんな風に使うの?という事を初心者向けに解説してみます。

コンプレッサーとは

コンプレッサー、通称コンプ

エフェクターの1種で、その名の通り音を圧縮する装置です。

音楽をやっていないと馴染みがない、又は全然違う分野のコンプレッサー(エアコンプレッサーなど)を思い浮かべそうですが、音楽におけるコンプレッサーって実はとても身近なエフェクターで、まず間違いなく殆どの音楽作品に使われているはずです。

そんなコンプレッサーはどういう風に音を圧縮するかによって様々な音質変化の効果が得られるわけですが、まあこの辺が慣れないと全然ピンと来ないんですよね…。かつては私も大変に苦戦しました。

DTM をやっていてもプラグインエフェクトを使うにあたって最初にぶつかる壁の1つが、「コンプの意味がわからない」という所かなと思います…。

コンプレッサーの種類とは

DTM 用のコンプって色々と種類があります。

なぜかと言うと、DTM 時代以前から使用されている実機機材にも様々な種類があり、更にそれらをコンピューター上で再現したものが色々な会社から出ていたり、、更にはソフトウェアならではのデジタル機材も各社から色々とリリースされているからです。

実機の場合、設計や動作方式によって挙動がかなり変わります。それらによって数々の名曲が生み出されてきたことから、DTM プラグインの世界でも実機の挙動を模しているものが多いというわけです。

ということで、たとえプラグインの世界であってもコンプの種類や動作方式についての理解はあったほうが良いという事になります。それぞれ、全然音も違ってくるのでね。

ということで以下、動作方式ごとに代表的なものを紹介してきます。

光学式

光学式(Optical)ということで、オプトコンプとも言います。

非常にナチュラルにヌルっと効くのが特徴で、バラードのボーカルやストリングスなど、柔らかなロングトーン系に有効で自然に美しく圧縮してくれます。

アタックとリリースが遅いので、速い曲全般やスラップベースなどの歯切れの良さを重視したいもの、ドラムなどのアタッキーなソース等には向いていません。

代表的なモデル

・LA-2A系
・LA-3A系
・Waves R-Compressor(Optモード)

関連機材レビュー

Black Rooster Audio の VLA-3A というプラグインについてレビューを書いています。

FET

FET とは、電界効果トランジスタの略で、トランジスタ式などと言うことも。

Urei (現Universal Audio) の 1176 という機種が有名で、殆どの場合これやこれを模したプラグインのことを指しています。

特徴としては、速いアタックとジリジリとした歪みや色付けで、パンチやガッツのある音になることです。ロックなどのバンドものにはドラム、ボーカル、ベースなど多くのトラックに相性抜群です。椎名林檎のあの音です。

代表的なモデル

・1176系

関連機材レビュー

Black Rooster Audio の VLA-FET というプラグインについてレビューを書いています。

下記の Pulsar Audio Smasher は 1176 の有名な裏技的使い方にフォーカスしたプラグインです。

真空管

真空管で動作させるタイプのコンプです。

コンプの中でも特に歴史のある動作方式ですが、真空管を使っているだけあって、かければかけるほど音が良くなるなどと言われます。どう良くなるかは機種にもよりますが、中域に特徴が出てくることが多いようです。

どのソースに合うかというよりは、ビンテージ感や太さを出したい時に良いと思います。

代表的なモデル

・Fairchild系
・Manley Variable MU系

VCA

Voltage Controlled Amplifier と言われる回路を使用した機種です。

クリーンで透明感のある、綺麗なコンプレッションが可能、アタックも非常に早く出来るのでバスコンプなどによく用いられます。スネアにも◎。

深く掛けすぎると低域が痩せたり違和感のある音になっていくので、薄くかけるか、しっかり整えたい時は重ねがけしていくのが良いです。

代表的なモデル

・SSLコンソールのコンプ
・DBX160系
・API2500系
・Vertigo VSC-2

関連機材レビュー

Waves SSL 4000 Collection のコンプが個人的にはお気に入りです。

下記 bx_townhouse はモダンでリッチな SSL バスコンププラグインです。

イメージに使用した Vertigo VSC-2 の記事はこちら。

デジタル

アナログの動作方式やその挙動を模したものではなく、完全なデジタル設計のものです。

これらの強みは、実機機材では再現できないようのものも含めて比較的どんな設定にでも出来てしまう点ですね。万能型と言えます。アタックタイムを0に出来るのもデジタルならではで、これによってマキシマイザーが発明されたとかなんとか。

デメリットとしては、通すことによる温かみや倍音付加といった要素がないため冷たい音になりやすいのと、何でも出来るが故にメチャクチャにも出来てしまうということですね。

代表的なモデル

・Waves C1
・Dotec-Audio DeeComp
・Neutron や Ozone のコンプ
・マルチバンドコンプ全般
・マキシマイザー全般

まとめ:適材適所で使いこなそう

これらコンプの動作方式とその特徴を理解して適材適所で使いこなせるようになると、ミキシングの腕がグッと上がると思います。

違うタイプのコンプで同じ設定にしても結構違う音になったりして面白いですよ。

しかしなんというか、昔は実機で1台ウン十万円するこれらを揃えなければいけなかったことを考えると、プラグインで1点につき数千円~1万円台くらいで買える DTM 環境って本当に素晴らしいですね。書いていてしみじみ思いました。

ちなみにもし全然分からなければ、Neutron などに任せてしまうというのも大アリです。これも DTM 時代の強みですね。

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