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こんにちは。Lostmortal@DTMブログ (@lostmortalmusic) です。

フリーのアンプシミュレーターなどはキャビネット部分が付いていないことが多いです。そこで必要になってくるのがキャビネットシミュレーター(IR Loader)です。ということで今回はフリーのキャビネットシミュレーターとしておすすめな「NadIR」を紹介します。

NadIR とは

NadIR は、IR(インパルスレスポンス)データを読み込んで、ギターやベースアンプのキャビネットシミュレーターとして使うプラグインです。

IR Loader と呼ばれる類のプラグインですね。

開発は Emissary というメタル系フリーアンプシミュレーターで有名な Ignite Amps というデベロッパーで、この NadIR もフリープラグインとなります。

現在、取り扱いについては STL Tones というデベロッパーになっており、Emissary とセットでダウンロード(0円で購入)する形となっています。

IR Loader 系のプラグインは、他にも無料有料を問わずいくつかの商品が存在していますが、プラグイン自体に音質に差があるわけでもないので、扱いやすくてフリーウェアである NadIR を選んでおけば間違いないと思います。

なお、IR とはなんぞや!?という話は以下の記事を参考にしてください。

NadIR の機能と使い方

IR Loader 全般に言えることですが、使い方としては単体で使うものではなく、以下のような使い方をします。

  • IR データを用意してプラグイン内にロードする
  • アンプシミュレーターのキャビネットをバイパスして、その後段に挿す

IR データとアンプシミュレーターが別途必要ということですね。IR Loader 自体は、キャビネットの音響特性データである IR を読み込むための箱みたいなものです。

なので IR は基本的に別で持参しないといけないのですが…親切なことに NadIR はデフォルトで IR が付属してきます。

付属してくる IR は恐らく Randall RC412-V30 をキャプチャしたと思われるもの。

これがまた十分に良い音をしていまして、フリープラグインでありながら随分と太っ腹だなあと思う次第。

そして冒頭にも掲載したこちらのイメージが NadIR の GUI になります。

以前のバージョンではキャビネット感が全開の格好良い GUI だったのですが、リニューアルしてシンプルな感じに洗練され、使いやすさがアップしました。

左右にロード画面があることからも分かる通り IR を最大2系統読み込み、それらを混ぜて使うことが出来ます。もちろん1系統でもOK。混ぜ方は結構柔軟に設定できる感じですね。

更に各チャンネルごとにフィルターやレゾナンスを弄ることが出来、細かな調整が可能になっています。

その横にある「DELAY」はエフェクトとしてのディレイではなく、レイテンシーを設定する機能です。ダブリングする際に位相が衝突して音がかき消えてしまうのを防ぐためのものですね。

また NadIR の特徴として非常に負荷が軽いのも美点で、各アンプシミュレーターのキャビネット部分をバイパスして後段に IR Loader を読み込む、というシチュエーションでも負荷が増えないので助かります。

ちなみに古い GUI の方がこちら↓

余談ですが、この旧バージョンをベースに分化していったプラグインとして、Lancaster Audio の Pulse というものがあります。機能的には全く一緒。

NadIR を使うメリットとは

NadIR というか IR Loader 全般に言えることですが、このようなプラグインを使うことにはメリットがあります。

ギターやベースの音作りにおいて、キャビネット部分って実はメチャクチャ重要です。

DTM に限らず、実際にバンドをやっていても、アンプ周りってどうしてもアンプヘッドに目が行ってしまいがちなのですが、キャビネットの特性によって最終的なサウンドキャラクターが決定付けられるので、そのウエイトは下手したらヘッドよりも重要度が高いと言えるかもしれません。

そんな重要なキャビネット部分を無限に色々と試すことが出来るというのが IR Loader の強みだと思います。

IR 自体は、それ単体で色々なところで販売されています。マーシャルやメサなど王道のキャビネットをキャプチャしたものや、マニアックなものまで、探せば色々と出てきます。

まあその辺の詳しい話は冒頭で紹介した IR の記事を読んで頂くとして、これら無限の IR を自分の好きなアンプシミュレーターで試すことが出来るわけです。

音作りの可能性が無限に広がりますね。

上述の通りキャビネットってとても重要なので、良い IR を使えばチープなアンプシミュレーターでも良い音で鳴らすことが出来る可能性すらあります。Waves の GTR なんかでも生きた音に出来ますからね。

キャビネット部分が無いアンプシミュレーターの補填に使うだけでなく、是非様々なアンプシミュレーターに試してみて欲しいなと思います。

入手方法

下記の STL Tones 公式サイトから「0円で購入」する形になります。

現在は「Emissary Plug-In Bundle」という名称で、アンプシミュレーターの Emissary とセットでの配布となっています。Emissary も非常に良い製品なので一緒に入手しておいて損はないと思います。

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