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こんにちは。Lostmortal@DTMブログ (@lostmortalmusic) です。

Plugin Alliance で販売されている優秀なコンプレッサープラグイン、Vertigo VSC-2 を紹介したいと思います。

個人的にはドラムトラックに必須のコンプレッサーで、自分の曲のミキシングチェーンにおける不動のレギュラーメンバーと化しているプラグインです。

Plugin Alliance Vertigo VSC-2 とは

Vertigo Sound 社製の VCA コンプレッサーである「VSC-2」のプラグインバージョンです。ハードウェアのあらゆるニュアンスをキャプチャしているとのこと。

公式によると Vertigo Sound にとって最初のプラグイン製品で、プラグイン化にあたっては Brainworx と共同で開発が進められたらしいです。

実機の写真がこちら。

また公式には Vintage King なる文言がありますが、VSC-2 自体は実機の発売が2007年でヴィンテージ機材ではないです。プラグイン版は2013年くらいだったと思います。

Vintage King USA calls it “The Mercedes of VCA Compressors”.

”Vintage King USA はそれを「VCA コンプレッサーのメルセデス」と呼んだ”

だそうです。とりあえず強烈な文言ですね(笑)

VSC-2 の特徴と使い方

プラグイン製品の GUI はこちらですが、完全に実機に倣う形になっています。公式プラグインだし差を付ける必要もないでしょうからね。

パラメーターはごく基本的なコンプレッサーのそれなので詳しい使い方は割愛しますが、加えてステレオリンク機能とハイパスサイドチェイン機能が付属しています。

元がマスタリングにも使えるステレオタイプのコンプレッサーなのですが、ステレオリンク機能をオフにする(モードを「Mono」にする)事で、 L と R で別々の設定をする事が可能になります。使う機会がどれほどあるのかはわかりませんが。

ハイパスサイドチェインは低域をスルー(バイパス)できる機能ですね。エネルギーの強い低域にスレッショルドを全部持っていかれてしまう現象を防ぐことが出来ます。最近のプラグインには付いていることが多い機能ですが、これは本当に便利。

コンプレッサーとしての動作方式は VCA になります。

VCA タイプのコンプレッサーは、透明度が高く滑らか、そして高レスポンスなコンプレッションを特徴とします。デメリットとしては深く掛けすぎると低域が痩せていくので、多段掛けをしたりハイパスサイドチェイン機能を活用して回避します。

VSC-2 は VCA コンプレッサーのメルセデスだそうですが…もちろんこの傾向にあります。プラグインだと動作方式など特に関係ないですが、どういう挙動や音質変化をするのかを捉える要素として把握しておいて損はないと思います。

マスタリングやミックスバス向けとされていますが、CPU 負荷が軽いのでトラックにもガンガン挿していけますし、多段掛けにも最適です。

VSC-2 の音について

さてこの VSC-2、一言でいうとメチャクチャ上品で優秀な VCA コンプレッサーです。成績オールA みたいな。

これといった強いキャラクターこそ無いのですが、VCA コンプって透明感が売りのコンプなので、むしろそれで良いのです。

非常にクリアで色付けなく自然にかかりますが、かといってデジタル臭い硬さやつまらなさもないです。この感じは何なんでしょう、不思議ですがとりあえず凄く良いですね。

ヘッドルームが少し広がって音がシャキッとします。レスポンスの速さも相まって音が元気になる感じがします。

この特徴を生かして、ドラムトラックをパチンパチンとしたヌケの良いサウンドにすることが出来るのですが、それはまさにトラックに生命が吹き込まれたかのように躍動的になるんですよね。リダクション量を抑えて2段掛けするとそのイキイキとした感じはより顕著になります。

また、2mix や色々混ざったバストラックに挿すと自然に音を滑らかにすることが出来ます。また、あくまで色付けはないですが、音に艶が出てくる感じもします。これはリダクションとメイクアップゲインによって倍音が発生する事に所以しているものと思われます。

2段掛けする際ですが、1段目はレシオを「Soft」に、2段目を「1:8」にするのがオススメとのこと。Soft モードは可変レシオで光学式コンプレッサーに近いヌルっとした挙動をする設定ですが、1段目でこれを使って全体的に均し、2段目で好みの挙動を設定すると良いみたいですね。マニュアルにそう書いてあるのですが確かにとても良いです。

ちなみにレシオの項目にもう一つある数字以外のパラメーター「Brick」ですが、こちらはリミッターモードです。ただ完全にリミッティングされるわけではないようなので最終段への使用は NG のようですね。ミキシングに Waves の L 系を使う時のような使い道になってくるのだと思います。

まとめ

Plugin Alliance Vertigo VSC-2 のご紹介でした。

実をいうと、当たり前のように使いすぎていてレビューするのをすっかり忘れていたプラグインでした(笑)

私の使い方としては、スネアとドラムのバストラックにそれぞれ、上記で紹介したやり方で VSC-2 を2段掛けしています。

恐縮ながら制作者の方に凄いと言って頂けるほど Shino Drums を使い倒している私ですが、その音作りの根幹を担う重要な一手として VSC-2 は外せないんですよね。

今となっては発売はやや古いですが、それでもクオリティは最新のプラグインにも全く引けを取らないですし、未だにこれを超える VCA コンプレッサー系のプラグイン探すのも容易ではないと思います。

総合的に本当に素晴らしいプラグインだと思います。定価はちょっとお高いのでセールを狙っていきたいところ。

商品情報

公式サイトはこちら。

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